男性の香水の付け方。首筋は攻めすぎ?スーツの裏地や足首が生む「大人の余裕」
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香水を纏う時、あなたは「どこまで香らせたい」と考えていますか?
部屋に入った瞬間に全員が気づくような香りは、現代の紳士にとってノイズになりかねません。重要なのは、相手との距離感に合わせて、香りの「種類」と「場所」を使い分ける知性です。
今回は、一般的なスプレータイプの香水を使いこなすための上級テクニックと、TAPUTIが提案する「半径45cm」の新しい香りの在り方について解説します。
なぜ「首筋」は注意が必要なのか
映画や広告の影響で、香水といえば「首筋(うなじ)や耳の後ろ」というイメージが定着しています。しかし、一般的なアルコールベースのスプレー香水において、ここは最も難易度の高い場所です。
スプレータイプの場合:鼻との距離
首筋は自分自身の鼻に最も近く、体温も高いため揮発が激しくなります。結果、すぐに嗅覚が麻痺してしまい、「香っていない」と勘違いして付けすぎてしまう原因になります。スプレータイプであれば、顔周りは避け、ウエストや足首など下半身を中心に纏うのが鉄則です。
練り香水(TAPUTI-45)の場合:特等席へ
一方で、アルコールを含まない「練り香水(ソリッドパフューム)」の場合は話が変わります。
爆発的な拡散力がないため、首筋や耳の裏こそがベストポジションになります。TAPUTI-45シリーズのように「半径45cm」でのみ香る設計のものであれば、親密な距離に近づいた相手だけに届く、秘密のサインとして機能します。
「ジャケットの内側」に潜ませる美学
大人の男性にこそ試していただきたいのが、「ジャケットやコートの内側」を活用するテクニックです。
スプレータイプ:裏地に霧を吹く
一般的な香水の場合、肌ではなく「ジャケットの裏地」に軽く吹きかける手法があります。
- メリット: 体温の影響を受けにくいため、トップノートからラストノートまで、香水本来の香りが長時間きれいに保たれます。
- タイミング: ジャケットを脱ぎ着する瞬間や、名刺交換で懐に手を入れた瞬間にだけ、フワッと風が起こり香りが漂います。
- 注意点: シルクや薄い色の生地はシミになる恐れがあります。必ず目立たない場所で試すか、濃い色の裏地(キュプラなど)を選んでください。
練り香水:鎖骨の熱を利用する
シミのリスクを避けたい場合や、より肌馴染みを求める場合は、バーム状の香水を「鎖骨」や「胸元」の肌に直接塗布します。
裏地のすぐ内側にある肌の「熱」によって香りが温められ、ジャケットという空間の中に香りが充満します。ボタンを外した瞬間に溢れ出る、まろやかな香気は、スプレーでは出せない色気です。
「足首」と「毛先」が描く余韻
ビジネスシーンで相手を不快にさせず、かつ印象を残す場所。それは「足首」です。
香りの成分は、種類によっては空気より重く、また揮発して下から上へ立ち昇る性質があります。
足首や膝の裏に仕込んでおけば、歩くたび、足を組むたびに、テーブルの下から控えめな品格が漂います。これはスプレー、練り香水どちらにも有効な万能テクニックです。
また、練り香水ならではの裏技として「髪の毛先」への使用もおすすめです。
ヘアワックスのように毛先に馴染ませることで、髪が揺れるたびに微風が香りを運びます。アルコールフリーであれば髪を傷める心配もありません。
体温と空間を「Blending」する
TAPUTIが推奨する香水の楽しみ方に、「Blending(ブレンディング)」という概念があります。
これは、あなたの「体温」、その日の「湿度」、そして「衣服の素材」全てを計算に入れ、香水と調和(Blend)させることです。
スプレーなら裏地や足首で空間を演出し、練り香水なら首筋や胸元で体温を伝える。
道具(香水)の特性を理解し、その日のシチュエーションに合わせて最適な場所を選ぶ。それこそが、香りに使われるのではなく、香りを使いこなすということです。
「香水は、遠くへ叫ぶ拡声器ではない。
それは、近くにいる大切な人だけに囁く『秘密の言葉』である。」
あなたのスタイルに合わせて、スプレーの華やかさを取るか、TAPUTIの奥ゆかしさを取るか。
「どう見せたいか」という虚飾を捨て、「どう在りたいか」で選ぶ香水は、あなたの人生をより豊かにしてくれるはずです。